創傷治癒は、カラダが傷を修復する過程です。この過程は大きく分けて4つの段階があります。
1. 止血段階
- 何が起きているの?
傷ができると、まず血が出ます。カラダはすぐに血を止めようとします。 - どうやって?
血小板(血液の成分)が集まって傷口をふさぎ、血液が固まります(これを血栓と言います)。これが出血を止める最初のステップです。
2. 炎症段階
- 何が起きているの?
出血が止まった後、傷の周りが赤く腫れて熱を持ち、時には痛みを伴うことがあります。これは炎症と呼ばれる段階です。 - どうやって?
この段階では、カラダの免疫システムが活動を始め、傷口を清潔にし、感染を防ぎます。白血球(マクロファージなど)が傷口に集まり、細菌と戦ったり、死んだ細胞を取り除いたりします。
3. 増殖段階
- 何が起きているの?
傷口が清潔になると、体は新しい組織を作り始めます。 - どうやって?
新しい血管が形成され、栄養と酸素が豊富な血液が新しい組織に運ばれます。コラーゲン(強くて柔軟なタンパク質)が生成され、傷口が少しずつ埋まり始めます。この段階では、新しい表皮細胞が成長し、傷口が引き締まります。
4. 成熟段階(リモデリング期)
- 何が起きているの?
リモデリング期では、新しく作られた組織が強くなります。 - どうやって?
コラーゲンが再配置され、新しい組織がより強く、より整った形になります。